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アスフェリカルの非球面眼日記
北海道在住のサラリーマンによる日本酒、ワイン、居酒屋紀行、バンド、マラソン、映画など趣味の話題と日々の悲喜こもごも。お前はほんとに仕事しとるのか!
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かんずりを酢で溶くと超うまいタバスコになる。










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なぜ、人はおっさんになるとイタリアへ向かうのか。実践篇
◎オルトレポ・パヴェーゼ
Montebuono 1990
モンテブオーノ
[イタリア・ロンバルディーア:赤]
価格3,045円 助次郎酒店
20061116094251.jpg

クロアティーナ55%、ウーヴァ・ラーラ25%、バルベーラ20%
微発泡はほぼ収まっている。薄い色調でエッジがオレンジへと進行中。
かなりピノノワール古酒的な味わいで面白い。こんなのがイタリアにあるの?と眼からウロコな感じ。ちょっとへたり気味なのでもっと早く飲んだ方がいいのかな?でもとっても面白いと思います。

◎ピエリ・アゴスティーナ
Rosso di Montalcino [2002]
ロッソ・ディ・モンタルチーノ
[イタリア・トスカーナ:赤]
価格 2,780円 円山ドラッグ
20061116094307.jpg

果実味と酸を伴っており、甘いといえば甘いですがバランスがいい。なによりも濃ゆすぎないのがうれしい。分をわきまえた感じで上品です。上のクラスのブルネロ・ディ・モンタルチーノは5千円台に突入しますが、個人的にはこの辺で充分。


●ファットリア・デル・チェッロ
Vino Nobile di Montepulciano 2001
ヴィーノ・ノビーレ・ディ・モンテプルチアーノ
[イタリア・トスカーナ:赤]
価格2,625円 東急百貨店札幌店
20061117125915.jpg

ブルーニョーロ・ジェンテーレ カナイオーロ ネーロ・マンチロ
写真はレゼルヴァ、私が飲んだのは普通のヴィーノ・ノビーレです。
濁り気味のガーネット。まだ熟成には至っていない。いや熟成は期待できないかも。
まずくはないが深みもない。値段なりと言われればその通り。Vino Nobileという名前だが、あまり高貴ではないかもしれない。

●コンティ・ゼッカ
Nero2003
ネロ
[イタリア・プーリア:赤]
価格3,800円
NERO.jpg

プーリアの在来種ネグロアマーロと、カベルネソーヴィニヨンの混合。紫がかった黒色。濁り気味。明らかにまだ早い。南方系を思わせる強力なチョコレート風味。甘み+渋みが混濁。酸が恐ろしく欠如。余韻が短い。へヴィーメタル系。寝かせて育つの?これならチョコレート飲んだ方が・・
次の日も胃にもたれてました。


●オルトレポ・パヴェーゼ
Barbacarlo 1994
バルバカルロ
[イタリア・ロンバルディーア:赤]
価格4,704円 MARUYAMAYA
20061116094229.jpg

下のクラスのモンテブオーノがかなり面白かったので期待したんですがね・・下回りました。甘くてシュワシュワでランブルスコみたいでした。チェリーコークか?っちゅうくらい。

●ピエルパオロ ペコラーリ
Panta Rei Refosco del Peduncole Rosso 1999
[イタリア・フリウーリ:赤]
価格4,074円 Cantina Vino Vino
20061116101320.jpg

美しいラベルに惹かれ、探しに探して購入。
7年経過にもかかわらずNeroに負けず劣らずの黒一色。熟成してません。バランスは悪くないが樽もまだ強く、現状では降参。スーパーサンテミリオン系。こういうのが好きな人も多いと思うが、個人的には苦手系。ただ品はあるのでもっと寝かすと何とかなってしまうのだろうか。翌日吹き出物が出ました。

勝率2/5。やめたやめた!一時中断。


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テーマ:ワイン - ジャンル:グルメ


なぜ、人はおっさんになるとイタリアへ向かうのか。
今日(こんにち)、おっさんの憧れと言えば、チョイ悪オヤジ。
その広告塔と言えばジローラモ。
何かイタリアにはオヤジの憧憬が宿る要素があるらしい。

ワインの道にもイタリアワイン方面というものがあり、
イタメシブームのあとも確固たる地位を築いている。
スーパートスカーナとかバローロボーイズとか新語が飛び交い、
何やら楽しげな様子ではあったのだが、私はきっぱりと拒絶していた。

その理由として
①葡萄の種類が多すぎる。
サンジョベーゼ・ネッビオーロ位でとどまってくれればいいのだが、土着の葡萄の種類が異常に多い上、最近は仏などの外来の葡萄種も平気で植えられているのでわけわからん。ブレンドされたりするとほんとにわからん。

②産地・作り手が多い。
国土のほぼ全域でワインが生産されており、イタリアの地理に疎いものには一苦労。またひと癖もふた癖もある生産者たちを覚えないと理解が進まないため、更に苦労が多い。

③セオリーがない。なんでもあり。
うまけりゃいいじゃん、という発想なので、ここの土地にはこの葡萄、といった決まり事を平気で無視する。格付け種(DOCとかDOCG)より高いテーブルワイン(VdT)がゴロゴロある。同じワインが来年作られるとも限らない。ラベルもコロコロ変わる。

④安くない。
北米・南米のワインは「クオリティに対して割安だ」というメリットがあったため、モチベーションも上がったが、伊ワインの場合、値段なりもしくは高い、感じがする。同じ値段出すなら仏ワインで安心したい、という気持ちになる。

ようするに体系とか序列が脆弱なわりに、地理・葡萄酒・生産者・ワイン自体の種類など語られる語彙が膨大でわかりづらい。まず名前が覚えられない。
ほとんどが記憶に蓄積されることもなく、一期一会で終ってしまう。
そうなると「これうまいよね」以上のことが言いづらいし、次に生かせない。
ハイリスク・ローリターンの世界なのだ。

ただ一方で別の魅力も伺える。

①葡萄の発祥の地
ピノノワール、カベルネソービニヨン、シャルドネなど高評価の栽培種に収束されているフランスと違い、淘汰される前の色々な原種が息づいているから多く見えるだけ。むしろ喜ぶべき

②作り手発想で見てみれば
伝統に安住せず、常に挑戦している。

③研究対象としては
伝統と革新とのせめぎあい、在来種と外来種の融合など、文脈を読み解く体力の付いた中年だからこそ、そこに物語を見出す楽しみを得られるに違いない。

そんな葛藤の中、もんもんとしながらもイタワインへの道を一歩づつ踏み出している現状である。

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